打刻忘れ月100件がほぼゼロに。TwooCaで実現した、セキュリティと働きやすさを両立する物流業界のバックオフィスDX
物流業界では、人材確保や定着、セキュリティ強化、業務効率化といった複数の課題を同時に解決することが求められています。物流とITオートメーション、セキュリティ事業を展開する関通ホールディングス株式会社(以下、関通)では、これらの課題解決に向けて株式会社Kort Valuta(以下当社)が提供するTwooCa(ツウカ)*を社内インフラとして導入。入退室管理と勤怠管理の一体化により、打刻忘れの大幅削減を実現するとともに、福利厚生や社内コミュニケーションの活性化にも取り組んでいます。本事例では、導入の背景から現場での定着プロセス、具体的な効果、そして今後の展望までを詳しく伺いました。
*TwooCaは、当社が提供する各種サービスの総称であり、主なサービスは、国際ブランドカードの決済機能付きの従業員証・会員証を備えたTwooCaアプリを通じて提供されます。
物流現場発のDXで業界の常識を変える関通
関通様の事業内容や特徴について教えてください。
関通は物流倉庫の運営を主軸とした事業を展開しています。お客様から商品を倉庫内でお預かりし、ご指示に沿って入出荷業務を行うのが基本的なサービスです。
また、物流現場で培ったノウハウを活かし、WMS(倉庫管理システム)「クラウドトーマス」の開発・販売も自社で行っています。このシステムは、実際に当社の物流現場でも使用しているWMSで、現場での運用を通じて磨き上げてきたのが特徴です。

他社と差別化されているポイントはありますか。例えば、DXへの取り組みなどはいかがでしょうか。
DXには積極的に取り組んでおり、業務効率化や品質向上を目的に、AIを活用した業務改善を全社的に進めています。単なるシステム導入にとどまらず、現場レベルでの業務プロセス改善まで含めて取り組んでいる点が特徴です。
また、2024年9月にサイバー攻撃を受けた経験を糧に、2025年6月より「サイバーガバナンスラボ」を運営しています。攻撃は完全に防ぐことが難しいからこそ、重要なのは発生後の迅速な復旧です。実体験をもとに、復旧体制や事業継続の考え方を発信できる点が、関通ならではの強みだと考えています。
物流業界では、人材の確保や定着が大きなテーマになっていますが、関通様が「働きやすい物流会社」として大切にされている価値観や文化はありますか。
まず、働く環境づくりには力を入れています。物流倉庫は「汚い」「大変そう」といったイメージを持たれがちですが、関通では倉庫を“ショールーム化”し、休憩室を含めて清潔感のある環境を維持しています。日々の環境整備は、一部の担当者だけでなく、全社員で継続的に取り組んでいます。また、ほとんどの倉庫で空調を完備し、快適に働ける環境を整えています。
働き方の面では、パート社員が多く、シフトの自由度が高いのも特徴です。学校行事や家庭の事情に合わせて調整しやすく、長期休暇中のみ時短勤務にすることも可能です。実際に、扶養内勤務からスタートし、ライフステージに合わせてフルタイムへ移行するケースも多くあります。加えて、有給休暇の取得率が高いため、無理なく働き続けられる環境が整っています。
セキュリティと勤怠管理、そして人材定着の壁

TwooCa導入前の業務課題についてお聞きします。入退室管理や福利厚生の利用率に課題があったと聞いていますが、詳しく教えていただけますか。
まず、セキュリティ面に課題がありました。関通はお客様の大切な商品を預かる立場であるにもかかわらず、以前は入退室管理を含めた対策が十分とは言えない状況でした。
さらに、勤怠管理も長年の課題でした。従業員約1,000人の中で、出退勤の打刻忘れが毎月発生し、給与計算時の修正や精算対応など、管理部門の負担が大きくなっていました。こうした背景からTwooCaの導入を検討しました。福利厚生の充実に加え、全従業員が同じツール・同じルールで運用できる点も大きな決め手です。
導入後は、TwooCaのカードによる入退室と勤怠打刻を連動させる仕組みを構築しました。その結果、打刻忘れはほぼ解消され、カード忘れ以外で未打刻が発生するケースはなくなっています。
カードをかざし忘れたり、誰かと一緒に入室してしまったりすることはありませんか?
導入時の丁寧な説明により、複数名が一緒に入室してしまうケースは初月からほとんど見られなくなりました。想像以上にスムーズに定着し、大きな成果だと感じています。
今後は、社内食堂での決済への活用も検討しています。本社や一部倉庫の食堂で、TwooCaのカードを使って精算できる仕組みを導入できないか検討中です。
また、福利厚生の一環として、社員同士で「ありがとう」を伝え合う文化が以前からありました。当初は紙で運用し、ポイントを送り合っていましたが、受け取ったポイントの使い道が限られており、従業員の満足度は高いとは言えませんでした。
しかしTwooCaではアプリ上で「ありがとう」を伝えることでポイントが付与されます。このポイントは国際ブランドカードの決済に使える電子マネーに交換可能で、コンビニなどで現金と同じ感覚で利用できるようになりました。1円から使えるため、貯まるのを待つ必要もありません。使い道の幅が広がった点が好評で、受け取ったらすぐに使う社員も多くいるので、従業員満足度の向上につながっていると感じています。

関通様は従業員数も多く、拠点も複数ありますよね。正社員だけでなく、パート・アルバイト、派遣スタッフなど、雇用形態もさまざまだと思います。人が多いことで、TwooCa導入時にまとめづらさや負担を感じることはありませんでしたか。
拠点が多い割には、情報が伝わるスピードは早い方だと思います。雇用形態にかかわらずTwooCaを利用していますが、新しい取り組みを始めても、比較的スムーズに現場まで浸透します。その背景には、「仕事をやりやすくするための環境を整える」という活動を全従業員が自然にできているということがあります。
特定の部署や立場だけが動くのではなく、全社員が現場目線で考え、行動しているため、拠点ごとの運用のズレも起きにくいと感じています。また、組織の風通しの良さも大きいでしょう。関通には社長室がなく、社長や役員も一般社員と同じ事務所内に席を構えています。役職に関係なく声をかけやすい環境があります。
さらに、副社長や物流担当の役員が毎月必ず現場を回り、課題や改善点を直接確認しています。経営層が現場と継続的に対話していることも、一体感につながっている要因です。
「カード1枚で解決できる」ことが導入の決め手に
TwooCa導入を検討されたきっかけについて教えてください。
TwooCaの存在は以前から知っており「いつか導入したい」と考えていましたが、タイミングが合わず検討が止まっていました。改めて導入を意識したきっかけは、給与のデジタル払い*など支払い方法が多様化し、従業員にメリットのある仕組みを取り入れたいと考えたことです。
福利厚生の充実に加え、共通のカードで入退室管理や勤怠管理などを一元化できる点にも魅力を感じました。「カード1枚で複数の課題を解決できる」ことが、導入の決め手になりました。
*賃金のデジタル払いに関しては、当社は現在指定資金移動業者を目指して申請を準備しております
導入後のお話になりますが、TwooCaを導入する際、現場スタッフの方への周知や初期定着に向けて、どのような工夫をされましたか。
まずは、仕組みの導入について全体に周知するところから始めました。従業員数が多いため、オンラインで複数回の説明会を実施しています。
「何ができるようになるのか」を分かりやすく伝えることを重視し、説明資料を用意。カードの申請方法や使い方も、定期的に社内へ発信しました。その結果、定着は非常にスムーズで、利用が進まないといった課題はほとんどありませんでした。

導入時に直面した課題や、想定外だった出来事はありましたか。
導入当初は不慣れな方もいましたが、使い始めることで自然と理解が進み、大きな混乱なく運用に乗せることができました。最初から完璧を求めず、「まず使ってもらう」ことを重視した点が、スムーズな定着につながったと感じています。
打刻忘れほぼゼロ。カード1枚で現場と意識が変わった
導入効果についてお伺いします。TwooCaを社内インフラとして、他社提供の入退室管理システムであるAkerun*と連携し、出退勤管理を一体化されていますが、導入前後で具体的な数値の改善や運用効率の変化はありましたか。
*株式会社Photosynth提供の入退室管理システム
導入前は毎月約100件の打刻忘れが発生していましたが、現在は月数件まで減少しています。カード忘れなどの例外的なケースを除き、運用上の打刻漏れはほぼ発生していません。
当初は定着に不安もありましたが、実際には想像以上にスムーズで、従業員の意識も高まり、カードを持参する行動が自然と定着しています。その結果、運用負担も大きく軽減されました。
さらに、打刻漏れもほぼなくなり、勤怠の締め作業や給与計算時の確認・修正対応が大幅に減りました。以前は未打刻の確認に多くの時間を要していましたが、現在はそうした手間がほとんど発生していません。管理部門の業務効率は大きく改善したと感じています。
ほかにも、TwooCaを導入して「これは良かった」と感じたエピソードはありますか。
一番実感しているのは、ポイントの使いやすさです。TwooCaアプリを利用すればポイントが付与され、付与されたポイントはカードをかざしてすぐ使えるため、日常的にストレスがありません。反映まで待つ必要がない点は、大きな変化だと感じています。
また、福利厚生の利便性向上だけでなく、入退室管理などのセキュリティ強化にもつながっており、TwooCaのみで複数の目的をカバーできている点は大きなメリットです。
関通様では技能実習生や海外出身の従業員の方もいらっしゃるかと思いますが、TwooCaの導入によって、カードを持てるようになったことや、キャッシュレス決済を通じて日本の生活に馴染みやすくなったと感じる場面はありましたか。
海外出身の従業員や技能実習生への活用については、今後の可能性として検討しています。実際、海外から来日した社員の中には、入社直後に生活用品をそろえるための資金が必要になるケースもあります。*
*TwooCaの利用者は、日本の居住者に限ります。
これまでは貸付などで対応してきましたが、TwooCaを活用すれば、現金を直接渡さずに生活を支援できる仕組みも考えられるのではないかと感じています。今後、外国人社員の受け入れが増える中で、活用方法を検討していきたいと考えています。
まずは小さく始め、社内インフラとして育てていく

今後の活用やTwooCaに期待していることについて教えてください。
今後はさらに社内キャンペーンを活性化させ、電子マネー付与の取り組みも強化していきたいと考えています。
現在は出退勤や入退室管理を目的としたカード利用が中心ですが、今後は従業員同士のコミュニケーションや情報発信などを通じてアプリの活用も促進していきたいです。例えば社内報のように、各部署の取り組みや社内の動きを発信し、社員が日常的にアプリを立ち上げて会社の情報に触れられる場として活用していきたいと考えています。
TwooCa内のモールにご出店いただいていますが、今後あらためて商品を掲載される際、どのような狙いや活用イメージをお持ちでしょうか。
モール展開には、大きく2つの狙いがあります。
1つは、お客様との関係性の中で、結果的に新たなお客様を増やしていくきっかけになること。もう1つは、社員が自分たちの運んでいる商品を実際に知り、理解を深める機会にしたいという点です。
位置づけとしては「社内モール」に近く、TwooCaを導入している他社の従業員も利用できる一方で、関通の従業員には特別価格で提供するなどの形も想定しています。商品を実際に見たり使ったりすることで、仕事への関心や納得感につながる点が評価されたと考えております。
また、お客様の商品を出店することで在庫の有効活用にもつながり、双方にとってメリットのある取り組みになると考えています。
最後に、TwooCaの導入を検討している他社へのメッセージをお願いします。
現時点では必要な機能(勤怠・入退室など)から使い始めていますが、それだけでもTwooCa導入から十分な効果を実感しています。セキュリティや勤怠管理といった部分だけでも、「カード1枚でできることの可能性」は大きいです。
キャッシュレスが進む中で、社内キャンペーンとして電子マネーを付与することで、従業員満足度を高める余地は十分にあります。また、部署を越えたコミュニケーションが生まれる点も、社内のつながりを強める有効な仕組みだと思います。
すべてを一度に進める必要はなく、小さな取り組みから始めて徐々に広げていく。その積み重ねが、DXや人材定着につながっていくのではないでしょうか。
岩逧様、ご多忙の中、インタビューにご協力いただき、心より御礼申し上げます。
関通様の事例からは、物流業界が抱える人材確保・定着、セキュリティ強化、業務効率化といった複合的な課題に対し、TwooCaを単なる福利厚生や勤怠管理ツールにとどめず、現場を支える社内インフラとして活用している点が印象的でした。今後は、TwooCaの掲示板機能の活用も視野に入れているとのことで、企業から従業員への情報発信ツールとしてご活用いただき、社内コミュニケーションの活性化にもつながっていくことを期待しています。
打刻忘れ削減などの定量的成果に加え、今後の活用を見据えた柔軟な視点で「使いながら育てていく」姿勢は、DXや人材定着を目指す企業にとって現実的なヒントになると感じました。
関通ホールディングス株式会社
業種
物流
事業内容
・委託型物流代行サービス
・EC向け物流プラットフォーム「GAOW」
・冷凍冷蔵物流代行サービス
・ECサイト受注管理業務代行サービス
・倉庫賃貸サービス
・物流コンサルティング
・倉庫管理システム『クラウドトーマス』『BRAIN AEGIS』開発・販売
・チェックリストシステム『アニー』開発・販売
・実践型プログラム『サイバーガバナンスラボ』
・EC向け物流プラットフォーム「GAOW」
・冷凍冷蔵物流代行サービス
・ECサイト受注管理業務代行サービス
・倉庫賃貸サービス
・物流コンサルティング
・倉庫管理システム『クラウドトーマス』『BRAIN AEGIS』開発・販売
・チェックリストシステム『アニー』開発・販売
・実践型プログラム『サイバーガバナンスラボ』
社員数
1,095名(2026年3月時点)
ウェブサイト
IDカテゴリ
社員証
タグ
#TwooCaWallet #カスタマイズポイント #リアルカード
関通ホールディングス株式会社
打刻忘れ月100件がほぼゼロに。TwooCaで実現した、セキュリティと働きやすさを両立する物流業界のバックオフィスDX
業種
物流
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社員証
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株式会社アグリトリオ
人手不足の農業に、働き続けたくなる仕組みを――アグリトリオがTwooCaと進める働き方改革
業種
農業
IDカテゴリ
社員証
タグ
#TwooCa #TwooCaRing #カスタマイズポイント #ポイ活
一般社団法人 未来経済圏振興協会(FEDA)
TwooCaが支える一般社団法人未来経済圏振興協会(FEDA)の挑戦。分散型社会を実現する決済インフラとは?
業種
社会貢献活動、各種イベントの企画運営、営業代行、広告等
IDカテゴリ
会員証
タグ
#TwooCaWallet #TwooCaRing #カスタマイズポイント #リアルカード
人事本部 本部長
2016年 東大阪主管センター センター長に就任
2019年 物流事業部 本部長に就任
2023年8月 人事本部 本部長に就任(現職)